雷こんにゃくの楽しみ方

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「雷蒟蒻」が好き。

ひとつめに、
包丁でコンニャクの表面に、
斜め格子の切れ目を入れるのが好き。
味を染み込ませるためだ。

注意しないと、思わずまな板まで包丁が行き届いてしまう。
慣れてくると、芸術的に綺麗な格子の切れ目ができ上がる。

無心でひたすらに切れ目を入れる。
終わってしまうと、
しまった、もう一つ買っておくんだったと後悔する。
次は二つ分作ろう、と、その時ばかりは強く想う。

 

ふたつめ、
食べやすい大きさに切ったコンニャクを
水を沸かし始めた鍋の中へと、 ひとつひとつ放ち泳がせるのが好き。

いっぺんにでなく、ひとつひとつ放ちたくなる。
一ぴき一ぴき、金魚を水槽に放つみたいにだ。

つまりはコンニャクの触感。これがいけない。
金魚やおたまじゃくしのような、
生きもの的愛らしさを覚えてしまうのはもう、免れようのないことだろう。

 

みっつめは、
湯がいたコンニャクをザルにあげ、水気を取った後、
熱してごま油を垂らしたフライパンに、コンニャクを投入したとき。

バリバリビリビリと、泡を出しながら音を鳴らす。
水分が飛ぶときのこの音が、「雷」という名の由来だ。

何が好きって、
この泡が好きだ。

何故って、
どんどん出てくるから好きだ。
どんどん出てくる。
ちなみに銅のフライパンがお勧めだよ。泡の出方が違う。
あぁ、なぜだろう、蟹の兄弟を想い起こす。
バリバリ、ぶくぶく、なかなか過激なシーンだね、クラムボン。

 

そこまで楽しめたら、8割方満足だ。
あとはお酒と甘味をくわえて、醤油を入れて、
あと、そうね、とんがらし。

それで両面炒める。
ここもけっこう愛おしい。
じっくり待ってやったほうがいい。こちらが焦ってどうする。
むしろジリジリ焦らすくらいがいい。
相手も早く早くとグツグツ耐えている。

そうしてひとつひとつ、ひっくり返す。
そら見ろ、照り照りになっている。すばらしい。

もうこれで9割9分お腹いっぱいな気持ちになる。

両面良い感じに照りが出たら、容器に移して味を染み込ませよう。
急ぐときは薄めに拵えるといい。
厚めに切ったなら、5、6時間は置いたほうが美味しい。
これは待つというよりも、すっかり忘れてしまうほうが利口だ。

晩酌のとき、何かつまむものは・・と、
半ば思いがけず雷蒟蒻と出逢いたい。

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皿に盛るときに、かつお節を被せてやるとチャーミングだ。
もちろん、スッポンポンが好みな方はそのまま味わい尽くそう。

口に入れてむぎゅむぎゅと噛む。
あぁ、雷蒟蒻だ。
金魚となり、蟹となり、
水分を念入りに抜かれた彼らはよく味が染みる。
あとはただただ、蒟蒻が美味しい。
お蔭で酒も数倍美味しい。

 

これぞ、雷蒟蒻の楽しみ方。
120%お腹いっぱいな気持ちになる
とっておきの遊び方。

2016-12-14 | Posted in ブログ, 日毎フォトNo Comments » 

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